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千歳市空港公園 [├場所]

  2010年6月 訪問 

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千歳空港すぐ北側に2008年に整備された「空港公園」。

空港に空港公園が作られること自体はよくあるのですが、ここはすごかったです。

 

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まず目に留った「『北海』一號機操縦士の像」

明治36年 新潟県中蒲原郡金津村(現 新津市)にて出生
大正11年 新潟県立長岡工業学校を卒業
       航空局第3期陸軍委託生として所沢陸軍飛行学校に入学
大正14年 一等飛行機操縦士の免許取得
       陸軍航空本部技術部試験飛行係に勤務
大正15年 小樽新聞社に入社
       千歳着陸場に初着陸
昭和2年 朝日新聞社に入社
昭和7年 日満議定書調印の歴史的な光景を納めたニュースフィルムを空輸の途中、暴風雨のため日本海で遭難・殉職
(酒井憲次郎享年29歳)
遭難機の破片が鳥取県東伯町の海岸に打ち上げられ、同機に搭乗の「酒井片桐飛行殉難碑」が、日本海を見下ろす八橋の城山に建立されている。

この酒井憲次郎操縦士が初めて千歳の地に降り立ったのですね。

 

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この公園中央にある広場は、かつて村民総出で造った200mx110mの離着陸帯を約1/5スケールで再現してあり、

「北海」第1号機が実際に着陸した方向に合わせて配置してあるのだそ うです。

 

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こんな立派なモニュメントもありました。

金属のプレートには、「大正15年10月22日、札幌を飛び発った小樽新聞社(現 北海道新聞社)の「北海」一号機が、この地に着陸した。時に、午後1時20分。われを忘れて手を振っていた人々から、どっと歓声がわいた。村民たちが、大空に夢を抱き、手に手に、鍬やスキを持って造られた着陸場は、今日の空港の礎をなした。」と書かれていました。

上に登ってみると-

 

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こういうニクい配置になっています。

実は操縦士の像もヒコーキのモニュメントも、元々千歳空港敷地内にあったのですが、国際線ターミナル建設に伴ってこちらに移設したのだそうです。

ステキな配置ですね。

 

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モニュメントも素晴らしいのですが、千歳空港の由来についての説明も非常に充実していて、子供用と、大人用がありました。

ここに飛行場ができた経緯について、子供向けにこんな風に説明されていました。

 

ある日、千歳村の村長さんたちは「サンナシの沢」に盆栽にする木を探しに出掛けました。

そこは作物が育たない火山灰地だったので、「この広い土地を飛行場にできないかなぁ」と夢を語り合いました。

その頃の千歳の町は小さな寂しい町でしたが、苫小牧から札幌まで鉄道が開通し、

千歳駅ができることになりました。

早速小樽新聞社が千歳に来て、サケのふ化場を見学する旅行会を企画しました。

村の人たちは、休憩時のもてなしを約束しました。

喜んだ新聞社側は、「それなら、旅行会の日に、千歳の空にヒコーキを飛ばし、歓迎のビラをまくことにしましょう」

と提案しました。

ヒコーキを見たことがない村人たちは、「着陸したヒコーキを近くで見せて欲しい」

と頼みましたが、「飛行場がないので無理です」と断られてしまいました。

それでも村人たちが熱心に頼むので、着陸できる場所があるか、探してもらうことに。

それから2,3日して、この年新聞社に入社したばかりの酒井操縦士がやって来て、

「ここを整地すれば飛行場になりますよ」と教えてくれました。

そこはかつて、村長さんたちが飛行場の夢を語った場所なのでした。

村の人たちは話し合いをして、「珍しいヒコーキが見られるのなら、みんなで協力して飛行場を造ろう」

ということになりました。大人も子供も一緒になって、みんなで頑張りました。

そのおかげで、なんとたったの二日間で手造りの飛行場ができあがりました。

待ちに待ったヒコーキが飛んでくる日、

手造りの飛行場には、千歳村だけでなく隣町からもたくさんの人たちが押し寄せてきました。

ヒコーキが見えると手を振って大喜びし、空に大きな輪を描いたヒコーキはみんなで造った飛行場に着陸しました。

ヒコーキから降りてきたのは、飛行場造りを教えてくれた酒井憲次郎さんでした。

自分たちの造った飛行場にヒコーキが着陸したので、みんな胸が熱くなりました。

ヒコーキを見たいという強い思いからみんなが協力して造った飛行場。

そこに2枚羽のプロペラ機「北海」第一号機が着陸したことが千歳空港の始まりなのです。

今、新千歳空港は世界中の人が行き来する国際空港として、また、北海道の空の玄関として活躍しています。

 

また、大人向けの説明板によりますと、空自の千歳飛行場と新千歳空港は、「旅客定期便が就航する国内飛行場」としては

最も古い歴史を有し、面積(1,641万㎡)、滑走路本数(4本)は共に日本一なのだそうです。

 

酒井操縦士の助言が飛行場誕生の発端になったとはいえ、

この地に縁があるわけでもない操縦士をここまで引き立てる演出はすごいと思いました。

 

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こんな地図もありました。

千歳の飛行場がどうやって発展していったかがよくわかります。

これを見ると、現在の航空自衛隊千歳基地のR/W18Rエンド付近から始まったのですね。

個人的に贅沢を言わせていただければこの公園、空港の敷地内か、せめて線路の南側に作って欲しかった。

空港公園の位置は、すぐ向かいにアウトレットモールの巨大施設がある以外は自衛隊の基地と隣接した非常に閑散とした場所です。

どうせなら、空港ターミナルからできるだけ近い位置、せめて線路のこちら側にあった方が、

道外者に千歳人の心意気を知らしめることができたと思うのですが…。

 

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「千歳飛行場ここに始る 大正十五年 村民の労力奉仕で造られた小さな着陸場に歓喜に迎えられて複葉機が着陸した 昭和九年、千歳飛行場として開場し、さらに十一年まで村民の手による拡張工事が行われた 子供から老人まで共に汗を流した飛行場は、今、翼を世界に広げる 飛行場開設七十年を記念して村民の偉業を讃え、千歳市民の誇りとして碑を建立す 平成八年秋 千歳飛行場を造った村民顕彰の碑建立実行委員会」

 

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    「 鍬振う 村人の 夢 ここに 舞う 」

 

空港公園:map  


      北海道・空港公園      

空港公園 データ

設置管理者:千歳市
所在地:北海道千歳市柏台南1丁目5
座 標:N42°48′44″E141°40′42″
*座標はグーグルアースにて算出

沿 革(公園内の説明板より)
1926年10月 千歳着陸場完成
  10月22日 小樽新聞社機「北海」一号機着陸
1934年10月 千歳飛行場開場
1936年06月 拡張工事竣工
      10月 千歳~羽田間DC-2型旅客機臨時就航(第34褱゛陸軍特別大演習)
1939年08月 日本初世界一周機「ニッポン」米国アラスカに向け発航
      10月 海軍千歳航空基地開庁、海軍の飛行場になる
1945年10月 接収。米軍により拡張され、羽田をもしのぐ第一級の飛行場に 
1950年05月 拡張工事開始
1951年10月 千歳空港開港。千歳~羽田間の民間定期航路線開設「もく星」就航
1953年10月 拡張工事完成(2,700mx45m/現西側滑走路)
1957年09月 航空自衛隊千歳基地開庁、共用空港に。
1959年07月 飛行場、米軍から日本政府に返還
1961年12月 東側滑走路新設工事完成(2,700mx45m)
1963年04月 民間航空専用地域の使用開始。千歳空港ターミナル供用開始。
1967年02月 海上保安庁千歳航空基地開庁
1970年12月 東側滑走路(3,000mx45m)供用開始
1972年12月 東側滑走路拡張(3,000mx60m)
1973年12月 新千歳空港設置の告示(需要拡大に対応するため)
1975年11月 新空港起工式
1980年10月 国鉄地手瀬空港駅開業(現南千歳駅)
1981年03月 国際定期航空路線開設(千歳~成田~ホノルル)
1988年07月 新千歳空港開港(A滑走路(3,000mx60m)供用開始)
1992年07月 新千歳空港旅客ターミナルビル供用開始
1994年06月 国内初の24時間開校運用開始
1996年04月 新千歳空港B滑走路(3,000mx60m)供用開始
2008年04月 空港公園開設

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コメント 12

guchi

グーグルMAPで公園の場所を確認しました
本当、もっとみんなが来られる場所にあって
欲しいですね、もったいないですね。
千歳&新千歳で合計4本もの滑走路
国際線専用ターミナルのオープン
雪を貯蔵した空調システム稼動
話題のつきない新千歳空港、またいつか行きたいです。

by guchi (2010-08-15 05:56) 

an-kazu

搭乗時間を待つ間に、さくっと寄れる場所だったらベターですね!
by an-kazu (2010-08-15 10:48) 

鹿児島のこういち

新婚旅行で初めて降り立った飛行場が新千歳空港です(^O^)/当時はモニュメントは、空港にあったんですよね、まったく見てませんf^_^;
千歳空港の歴史にそういう事があったなんて、なんて素敵な事でしょう!みんなの飛行機が見てみたいって思いが、自分達で飛行場を造って叶えてしまうなんて(^O^)/

そうそう、遭難機が→総南紀になってましたね(^O^)読んでて最初意味がわからなくて、そういう歴史書があるのかと思いましたぁ~♪f^_^;気付くのが、ちょっと僕、遅かったですf^_^;
by 鹿児島のこういち (2010-08-15 16:09) 

sak

たったの二日間で着陸できるところ作っちゃったってすごい...
ほんとにこの公園、空港からすぐ行ける場所にあればいぃなぁ
おそらくとりさんに教えていただけなかったら
ずっと知らないままかもだから...
by sak (2010-08-15 17:20) 

Takashi

なかなか余裕を持ってないと、飛行機旅行ついでに公園は寄れませんよね。
新千歳のレストランで、自衛隊機を見ながら食事をしたことを思い出しました。
by Takashi (2010-08-15 17:53) 

とり

皆様 コメント、nice! ありがとうございます。
留守中のご訪問ありがとうございましたm(_ _)m

■guchiさん
>国際線専用ターミナルのオープン
これはオイラも見てみたいです^^
雪を利用した空調ってのは北海道ならではですね~。

■an-kazuさん
そうですね~。
非常に立派な施設だけになんとも勿体ないです。

■鹿児島のこういちさん
新婚旅行ですか。それは思い出深いですね^^
新婚旅行ならば、このモニュメントなんてまず目に入らないんじゃないでしょうか。
>飛行機が見てみたいっ
まさかこんな立派な飛行場になるなんて夢にも思わなかったでしょうね~。
>総南紀
うぅ、本当だ。失礼致しました。ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m
また何かありましたら是非。

■sakさん
>たったの二日間
現在の空港建設からは考えられないですよね。
場所はともかくとてもステキな公園です。
機会がありましたら是非寄ってみてください^^

■Takashiさん
>余裕を持ってないと
仰る通りと思います。
Takashiさんにとってそういう思い出の場所なのですね^^
by とり (2010-08-15 18:49) 

miffy

飛行機のモニュメント素敵ですね~
自分が飛行機に乗ってるような感覚が味わえそうです。
誰も見たことがない飛行機を着陸させるためにみんなで整地するのって素晴らしいですね~
ひとつの目的に向かってみんなで力をあわせるのって素敵ですね。
by miffy (2010-08-15 21:32) 

tooshiba

>非常に閑散とした場所です。
このときはそうだったかも。
しかし、この記事に目を留めた地元の方なり北海道民なりが、この後どっと押し寄せているかもしれないんじゃないかにゃと思うのだ。

多分、空港探索(初代)と同・2は、誰かをひきつけるパワーがあると思うのだ。v( ̄Д ̄)v ブイッ
by tooshiba (2010-08-15 22:59) 

とり

■miffyさん
>みんなで力をあわせる
まったくもって同感です。
飛行場に限らず素敵なことですよね。

■tooshibaさん
それは買いかぶり過ぎですよ^^
オイラにゃtooshibaさんみたいに連日何千人もの読者を引きつけるパワーはありませんからm(_ _)m
by とり (2010-08-16 06:40) 

me-co

こんな立派な空港公園があるなんて・・・
行ってみたいけど、ココを北海道観光の1つに入れるのは、なかなか理解が得られない懸念がありますvv
by me-co (2010-08-17 01:56) 

セバスちゃん

空港公園、きれいに整備されていて良い感じですね。
でも人の気配がない?
もったい気もしますね。
by セバスちゃん (2010-08-17 08:28) 

とり

■me-coさん
ん~、確かにヒコーキオンリーですからね~。^^;
空港からすぐだと、ちょっと立ち寄れるのかもしれませんが・・・。

■セバスちゃんさん
>もったいない
そうなんですよ~。
実情を知らないので、本当は何かもっともな理由があるのかも知れませんけど、
立派な施設なのに閑散としてて、せめて線路のこちら側に作ればいいのに。
と思いました。
by とり (2010-08-18 06:56) 

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